宇宙空間にW仏KING(天使属性)が立っている。
彼の佇まいや表情からは、何も読み取る事ができない。
W仏KING目の前にある水晶玉には、
一匹のハエが天城キャッスルを飛んでいる様子が映し出されている。
「絶メッ鬼よ…」
W仏KINGがその口を開くと同時に
宇宙空間に穴が空き、その間から絶メッ鬼が現れる。
「お呼びでございますか、W仏KING様」
恭しく頭を下げる絶メッ鬼。
W仏KINGの顔が反転し、悪魔属性へと変換される。
「もうすぐ、この世界にカオスが広がる…」
「この騒ぎに乗じ…」
W仏KINGの水晶玉に
ケーシーと語り合うカンジーの姿が映し出される。
(このシーンには35話「カンジー危機一髪!」にて、
ケーシーが自分の夢を
カンジーに打ち明けている場面を使用する)
「天城キャッスルにいる星戦使の聖守の友を…」 「カオスへと取り込むのだ…」
W仏KINGが語り終えた途端、
二人の未来を映すかのように
ケーシーの部分だけに再び火が灯される。
「聖守の友だけ…でございますか」
絶メッ鬼は頭を上げ、W仏KINGに問う。
「そうだ…」
水晶玉を掲げるW仏KING。
水晶には、友に笑いかけるカンジーの姿が映される。
まるで、この幸せが続くことを信じているかのように。
「必ず、この聖守の目の前で取り込まなくてはならぬ…」
「…承知」
絶メッ鬼は頭を下げ、宇宙空間から消えていく。
静かになった宇宙空間。
そこには、W仏KING以外の存在はない。
W仏KINGの顔が反転し、悪魔属性へと変換される。
「これでよい…」
W仏KINGの水晶には、絶メッ鬼の姿と
絶メッ鬼から逃げるカンジーとケーシーの姿が映されている。
ケーシーだけに灯されていたはずの火は、
次第にカンジーへと広がっていく。
「すべては我が、謀のままに…」
瞼を閉じるW仏KING。
手に持つ水晶玉の火は、いつのまにか
彼の配下である筈の絶メッ鬼をも覆い尽くしていた。
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